別れ、出会い

上司夫妻と教会員2名と、手を帽子を千切れんばかりに振りあいつつ、桜が舞うなか、お世話になった教会および町を去る。ソメイヨシノ発祥の地で、去年だけでなくもう一度桜を見て、しかも桜に見送られ旅立つことができるなんて。神さまの、粋なおはからい。
任地に夕方到着、礼拝堂のゲストルームに仮住まい。明日は引っ越し荷物が到着予定。雨漏りや腐食など、老朽した牧師館だけれど、以前の牧師さんが自分で修理を重ねながら大切に使ってきたようだ。広いから嬉しい。近隣には民家もないから、大音量でレコードも聴けるだろう。
前任地で最初に住ませて貰った長屋の一室は、汲み取りトイレ、網戸は穴だらけ、畳は波打ち、雨が降ればダンゴムシたちが床下から「避難」してきたものだった。台所でカマキリの子等を蜘蛛が捕食するのを見ながら料理した。あれを基準にすれば、だいたいどんな住居でも大丈夫。