疲労

 アルバイト通勤先の駅に、スターバックスがある。出勤時その前を歩くと、お洒落で涼し気な店内が見える。いつかもう一度あの店に入る身分になりたいと、通るたびに思う。
 今日の配達は多くてしんどかった。早く教会に復帰したいと、前向きなのか後ろ向きなのかよく分からないことを、バイクに跨りながら考えていた。
 配達先の郵便受けに〝Zeitung〟と書いてある。たしか「新聞」て意味だったかな。ドイツ語やらギリシャ語やら一所懸命勉強したけれど、再び使う日が来るのだろうか。今はそんなもの読めても何の役にも立たないどころか、かえって変なプライドになって仕事の邪魔をしてくる。