2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

儒教的キリスト教徒

加地伸行著、『沈黙の宗教─儒教』、筑摩書房、2011を読了。中国、朝鮮半島、日本に広がる儒教の死生観が、中国や朝鮮と日本との微妙な受容の相違も含めて、文庫サイズで見事に説明されていた。加地が儒教的仏教徒としての自覚的な立場から、中立を気取らずに…

参与

(ある方が洗礼を受ける決意を結婚の決断に譬えておられたことに返信して)わたしも信仰の決断について同感です。それは比較を絶する意味で、結婚に例えられる。決断したからこそ、般若心経にキリストの真理を再発見するというような、外から見れば奇妙極まり…

それでも、そこにいる

加地伸行著、『沈黙の宗教─儒教』、筑摩書房、2011の「第一章 儒教の深層─宗教性」まで読む。輪廻転生を説く仏教において、本来は遺体の保存や霊魂の召喚などは存在しない概念である。しかし線香の香りと灯明の光で毎朝仏壇の位牌へと魂を召喚し、回向する。…

今日は教会で礼拝奉仕。ブライダルもいいけど、やっぱり教会で働かせて頂くのがいちばんいい。

感謝することを学ぶ

わたしの受けた教育と、私立で育った人との違いもあるだろう。中学、高校と、思想信条の自由はなかった。「お前はキリシタンだから弱い」と言われたものだったし。先生たちは皆厳格だった。団体行動の規律を乱すことは許されない。橋本知事も、そういう教育…

規律正しく

結婚式の業者から「◯◯というルールになっております」と注意を受ける。規則も何も、最初に何の説明も書類も受けていない。手探りで仕事をするなかで、こうやって後から後からチクチク言われるとしんどいなあ(苦笑) ちぇっお風呂の追い炊き機能壊れちゃった…

身を寄せる教会で

午前中と夜の2回の聖書研究祈祷会も無事終わり。皆さん非常に豊かに感想や質問をして下さり、大いに刺激を受け、学ぶこと多し。次の任地でも、そんな仕事が少しでもできればと願う。

推敲

明日は、日ごろ夫婦ともどもお世話になっている教会で、聖書のお話をさせてもらえる。こんなチャンスも、今回が最後かもしれない。あれも話したいこれも話したいと思うと、短い話が礼拝説教並みに長くなり・・・・どこを削るか原稿と格闘中。 今日はウェスレ…

祈りのつみかさね

聖公会の司祭である友人とスカイプ。いつも、特に目新しいことを話題にするわけではない。また、愚痴をこぼしあうわけでもない。キリストの死と復活をめぐって、沈黙をさしはさみながら素朴に語り合うだけ。しかし彼とのこの交わりが、わたしを原点へと引き…

話は聴く人がいて完成する

わたしの住む町から電車を乗り継いで2時間ほどの、農村にある教会でご奉仕。その教会で最高齢の女性が、わたしが前回、およそ一ヶ月も前のイースターに行った墓前礼拝でのメッセージを覚えていて下さり、それと今日の話とを有機的に結びつけて、新鮮に喜びを…

キッチンでネット

今から寝ようという段になって、食器を洗い忘れていることに気づいたのだった…乾いてコベコベ。 小あじの南蛮漬けに初挑戦! 南蛮漬けは、iPhoneでクックパッドを見ながら作った。便利な時代になったものだ。前任地でよく教会員が差し入れてくれた、骨までか…

唯一神

段ボール箱のレコードをジャンルごとに別の箱に入れなおしたりしているが、どうも収まりが悪い。部屋の片付けもうまくいかない。思えば前任地からの引越しの際、どうやって一人で、あんなに大量の荷物を荷造りしたんだろう。たった1ヶ月かそこらで。あんな暑…

古典そして今語られる言葉

野田弘志が恩人の葬儀において死と存在とのぶつかりに驚愕するとき、激しく頷くものがあった。彼は柩のなかの故人を撮影し、細密に写生しながら、死という消失において遺される存在のなにものかを追っていた。 そんなこんなで、昨夜なかなか寝付けず、今朝は…

愚直に写す

昨日、録画しておいた『仁』を観た。芸にすべてを捧げた、役者の死。歌舞伎に殉じた父の生が子に伝えるもの。医療におけるターミナルケアやQOLの問題を、ものすごく分かりやすくダイナミックに描いていた。 今日はやはり録画の『日曜美術館』で野田弘志を…

すいか

夜のスーパーに、連れ合いと米や野菜を買いに行く。レジをぬけると、スイカがひときれ。彼女が「寝る前に食べよう」。帰宅後、ふたり台所に並んで、ちょっと早い夏をほおばる。

あそび

クリーニングに夫婦あわせて1万円近くかかった。まあそのお陰でお気に入りの衣類たちが10年選手になるのだと思えば。 昔、古い家の前を通ったときに、猫たちが昼寝をしていた。その居並ぶなかに、狸が一匹、何食わぬ顔で寝そべっていた。猫たちには彼(彼女…

沈黙と主張と

夜更かしした。昨日昼間は大切な人々との会合があったが、黙すべきは黙し、語るべきは正直に語るという、理想的な対話が成立したように思う。こんなにうまく行く事など滅多にないだろう。ただ主に感謝ささげるのみ、アーメン。

夫婦の切符

親しみのある民家、けれども他人の家ないしは教会の付帯施設の留守中に無断で上がり込み、冷蔵庫を勝手に開けて食品の残りを漁りまくる夢を見た。横にいた、にこにこ微笑むだけの連れ合いに「ほら缶詰め!」とか。起きてみると、実に爽快で後味よいものであ…

浪漫の続き

母校の講義を受けに来て、学内のファストフード店でサンドを頬張ることに集中。不意に教会史の教授から「やあどうも」と声をかけられ、反射的に「やあどうも」と友達然と返してしまった。 臨床牧会学の講義は今日も面白かった。死を起点に自分の問題や弱さを…

理論と実践

ブライダル業者からまた依頼。今度は一日に2回の挙式。今回はブライダルフェアではなく「本番」のため、少しマシなアルバイト料となる。与えられた場で、真剣に働こう。 録画しておいた『もしドラ』最終回まで観た。「そんなうまいこといくか」というような…

帽子をかぶり直して

ソフトを帽子箱に片付け、パナマを取り出すと、冬が完全に終わった感じがする。 ビンラーディンの殺害について、メルケル首相が喜んだことをドイツのキリスト者たちが厳しく諌めているという。ふと思う。もしも、ボンヘッファーが参加したヒトラー暗殺の計画…

新しいこと、古いこと

ずっと頼りにしてきた仕立て直し屋さんが閉店していた。そこで、iPhoneで今居る場所と「寸法直し」で検索、新たな(知らなかっただけで古い)職人さんに依頼。便利な時代を痛感。昔気質なおばさんが「検索で一番に出たでしょ」と言うのが落差を感じておかし…

それもまた礼拝

ブライダルフェアであっても、祈って取り組めば礼拝になるということが、今日分かった。同志社女子大出身だというスタッフが、「久しぶりに聖書っぽいお話を聞きました!」と言ってくれた。エキストラたちも教会に興味津々だった。

今を楽しむこと

http://vanruler.protestant.jp/I-391F.htmlファン・ルーラー著、関口康訳、「相対的なものの真剣さ 」を読む。「中二病」を思い出す。「今の俺は本来の場所にいないんだ。まだ実力を出し切ってない」と五月病になるとき、この書は慰めとなる。本来とか絶対…

今こうやって生きている

ドストエフスキー『悪霊』第2部第1章末のシャートフとスタヴローギンの会話のなかに、既に『カラマーゾフの兄弟』の大審問官のテーマが出てきていた。読む順番が逆だけども面白い。究極のところ倫理の基礎は何なのか、いつも揺さぶりをかけてくる。 http://v…

献げること、酬いを受けること

展覧会場の教会で、今日も画家と対話。たとえば「キリスト教」絵画で「対価を受け取る」ことが「信仰」の「奉仕」の精神に矛盾していると見られると辛いだろうということ。それは牧師がお金や生活のことを言うと失笑されることに通じる。信仰的奉仕とプロで…

思い、描く

ドストエフスキー『悪霊』を、亀山郁夫訳で読んでいる。知人など昔からのドストエフスキーファンは江川卓訳がよいという。亀山訳には品がない、と。ふと聖書の新共同訳への批判を思い出す。出たての頃は、多くの人が「口語訳に比べて品がない」的なアレルギ…

視線の先、一顧だに

連れ合いが熱視したかの絵は、わたしが一瞥を呉れて通過した後、一顧だにしなかった作品だった。彼女が渇き求めるものの前を、さらりと通り過ぎていた。今度こそ。

どこで、どのように語られたか

井筒俊彦訳、『コーラン(中)』、岩波書店、1964を読了。 “それから、お前たち、啓典の民(ユダヤ教徒やキリスト教徒)と論争する場合には、立派な態度でこれにのぞめ。と言うても、特に不義なす徒輩を相手にする時は別だが。こう言っておくがよい、「わし…

空気読め

空気が読めず失敗することしきり。牧師会でまんまと相手の歓迎に乗り「お前なめとんのか!お前らも馬鹿にしとるやろ?」と激昂、あとで赤面ペコペコ。みんな苦笑しつつ赦してくれたものだ。 しかし空気が読めないことが、相手との信頼関係を作るきっかけにも…