2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

語りえぬことを語る

岩波文庫版の和辻哲郎『倫理学(三)』を読了。とはいってもまだ熊野純彦による解説が80頁ほどあるが。(一)〜(四)の熊野の解説をあわせると、それだけで立派な本になるほど充実した内容。 (三)の後半はひたすら風土について。環境が人間たちの生活に影…

所用で遠出。だいぶ家の近くまで帰ってきたが。このところふて寝ばかりしてたから、身体がなまってたのか、やけに疲れた。

人間とともに音楽が

『世界ふしぎ発見!』を見ていたら、ショーヴェ洞窟なる場所を紹介していた。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A7%E6%B4%9E%E7%AA%9Fラスコーとかアルタミラしか知らなかったので、その存在に驚き、その絵の美しさ…

アンセルムスが、それ以上大きなものがないようなものとして神の存在を演繹した。それに対してガウニロだったかが、同じ証明を「神」を「島」におきかえて、そんなもん証明になるかと反論した。信仰は別として、「証明」として、どちらが正しいのか分からな…

公園のベンチでボンヤリ。まんま失業者w ロシアンコーヒー飲みながら「悪霊」。やりすぎか。それにしてもココアみたいな味だな。

修行にも

今日は友人たち二人が来てくれた。「zubiさんが持っていたほうがいい」と、和辻哲郎全集を車で持ってきてくれた。相当重たいものを、車とはいえ多忙な中、相当遠方まで運んでくれた友人に感謝。そういう思いも込みで、ますます学びを深めてゆきたい。 キルケ…

昨日、昼に、ネットで見つけた『真夏の夜のジャズ』と『モンタレー・ポップ・フェスティバル』の、それぞれ一部を見ていた。前者は1959年。後者は1967年。10年も開きがない、いわば「たった」8年の違いだ。どちらも若い人々が集まるライヴだ。ところが、両者…

信仰かつ倫理

学生時代の研究テーマだった、創世記22章の、信仰と倫理の問題に、少し今までと違った観点が与えられた気がする。今まで信仰と倫理を対立的に捉えていた。オウム事件や9・11テロなどの極北から信仰を照射していた。信仰的決断は、究極のところ社会的倫理…

テレビから2

録画しておいたNHK『ヒューマン なぜ人間になれたのか』を観た。和辻哲郎の語る人倫というもの、間柄というものと不思議なほど一致する概念が、美しい映像や音楽に彩られた豊富な研究報告によって語られていた。要するに人類はその始まりから協力しあう、相…

テレビから1

ミソジニー、という単語を不勉強で知らなかったので、先日ネットで検索した。すると『バクマン』をミソジニーとして酷評するブログを見た。その評価を読んでいると、少年誌に登場する「美少女」的ヒロインのほとんどがミソジニーの反映ということになるのだ…

なぜか突然新婚旅行の写真が見たくなり、撮影後のチェック以来初めてフォルダを覗く。撮影当時は「よくもまあこんなに無駄な写真を。削除しようかな」等と呆れたものだったが、ピンボケ、何を撮っているのか分からないものなど、捨てずに置いておいてよかっ…

歴史と自由と

“これは恐らく人間存在の原理が本来否定性であることの反映であろう。エホバの神はすべてを‘あらしめる’神であって否定性の神ではないように見えるが、しかしその有はいつも最初の状態の‘否定’としてのみ呼び出されているのである。人間の歴史もまた知識の木…

あらためて

ある人が、企業が誰を採用するのかは予め決まっていて、その「予定」の確信を得るのが就職活動なのだと、就活の不安について、予定説の不安を上手に用いた比喩を語っていた。そういえば美学者の宮川淳が、ポロックのアクションペインティングに、カルヴァン…

久しぶりに贅沢な豆をおろした。薫りが!

屑とクズ

録画しておいた『クリムゾンリバー2』を連れ合いと見る。クリストファー・リー、オカルトなどガジェット満載だったけれど、連続殺人なら「セブン」、封印解放の結末なら「レイダース」ほどのインパクトはなかったなあ。『ウィッカーマン』、また見たいなあ。…

カミカゼ

昨日、小川圭治氏の訃報を知る。友人に勧められ読んだ『主体と超越』の新鮮さを思い出す。 今日は久しぶりに、少しばかり嬉しいことがあった。嬉しいことも悲しいことも、すべて「もたらされ」、「であう」のだという受動性を、とくにここ数年、ずっと生きて…

殉教について、わたしの文脈から

いろいろなことに耐えるのは大事なことだ。けれど、耐える、もっと行くなら殉ずることを強調すると、問題に対する沈黙や無関心になってしまう。和辻哲郎的な倫理学においても共同体の調和を強調すれば、共同体を「乱す」「個を強調した」言動は慎まねばなら…

個性と人倫性

阪神・淡路大震災から17年。あのとき感じた、途方に暮れる思いや、逆に感謝して再出発した瞬発力を、今、生きているか。残念ながら、まるで地震など生まれてこの方体験したことがない、というほどに、生きていない。 しかし一方で、そこまで記憶の彼方にする…

楽しみにしていた、亀山郁夫訳、ドストエフスキー『悪霊 3』を読んでいる。ドストエフスキーは、群衆の乱れ動くスピード感、身体同士が押し合いへし合いぶつかり合う様子を見事に描く。それとも亀山の大胆な訳業の賜物か。 亀山郁夫は「悪霊」をこれまでのキ…

嘆き

10ヶ月以上働かないと雇用保険て意味ないんだな。毎月引かれてたけど。 ハローワーク行かないと、と思いながらも、今日は市役所で集中力おしまい。 友人と会った帰りの駅で、中年の男女が割り込んだ割り込んでいない、謝った謝っていないでもめていた。ささ…

New Orderの『Movement』を聴く。メンバーが自殺し、その傷も癒えない中でバンド名もJoy Divisionから変更して再活動したなかの、試行錯誤の、暗い暗いアルバム。聴いていて、前向きなメッセージソングなんかよりもずっと気持ちが落ち着いてくる。 たぶんも…

補足

夕方ツイートした件で、友人と対話した。友人の、「それでは『体験』無き者が逆説を語ることは不可能なのか」という指摘に、はっとさせられた。まさに相手によって規定される間柄的関係の面白さ。 たとえばいわゆる「苦労人」だけしか信仰を語ることができな…

舐めつくす

和辻の倫理学には、しきりと「間柄的」という表現が出てくる。一人の個人がそれ自体として人間なのではなくて、まさに人の間における分裂や合一をとおして人間であるということ。 わたしは今、無任所教師という身分である。早い話が無職である。しかし、裸で…

これでおしまい/あともう一回

久しぶりに、身を寄せている教会で説教のご奉仕。次に説教する機会はいつか、もう二度とないかも、そういうリアルなかけがえのなさのなかで信仰を証しした。 その追い詰められたリアルさは、信徒に独特なものを伝えたらしい。多くの方々が慰めと喜びとをキリ…

通勤バスのなかで、ぷちっ、と

辞職した。いきなり課長に伝えた。社会人として、それは決してしてはならないことだった。やさしい課長も、堪忍袋の緒が切れるぎりぎりで耐えてくれているのが分かった。わたしは大人じゃない。社会人、成人じゃない。だめだったんだ。たえられなかったんだ…

際限なくつぶやく日々

きっと神様も、牧師として無能過ぎたわたしに、厳しい罰を与えられたのだと思う。すべてのプライドを捨てて主の赦しを乞いたい。 もちろんそこで「キリストが贖ってくれたじゃないか」となるが、そこにすぐ行くと思考が止まる。 赦しを乞いたい。懺悔したい…

真剣な懺悔

60代の、やはりお連れ合いが病を得たために休職中の牧師と、交流を持っている。というより、彼がいつもわたしや連れ合いのことを気にしてくれて、折に触れ電話をくれるのだ。今日も仕事中に電話があり、とりあえず挨拶だけして、仕事のあとで折り返し電話。 …