ボコノン教に惹かれ

 平日働いて、疲れのとれないまま再びバスや電車を乗り継いで教会へ。サラリーマンが教会に通う苦労を思う。
 『猫のゆりかご』を読み終える。自分が最後にかけている(はずの)望みがフォーマに過ぎなかったら、と想像し、疲労感に襲われる。
 “はじめ神は大地を創造された。そして、広大無辺な孤独のなかから地上を見おろされた。そして神は言われた。「泥から生き物を作りだそう。わたしのしたことが、泥に見えるように」神は、動きまわる生き物を種類にしたがって創造された。その一つが、人だった。(中略)「いったい、これには何の目的があるのですか?」と人はていねいにたずねた。「あらゆるものに目的がなければいけないのか?」と神はきかれた。「もちろん」と人は言った。「では、これの目的を考えだすことをあなたにまかせよう」と神は言われた。そして行ってしまわれた。”本編にしばしば登場する『ボコノンの書』より