無言で

 “途中、ある所に泊まったとき、主はモーセと出会い、彼を殺そうとされた。”(出エジプト記4:24)我ながら奇妙だが、こういう理不尽な神に安心する。わたしの命を世界の中で相対化し、むしろ軽くしてくれる。説明に説明を重ねるしんどさから、わたしを解放する神。今日も無言で働かせて下さい。
 こうして連日一挙手一投足叱られながら黙々と仕事をしていると、牧師時代はずいぶん思い上がっていたなあと反省しきりである。地を這うように生きていけたら。