やけくそ

 雨の中の配達は、夢の中の配達のように、もどかしい。心身ともに疲労困憊。ドタ靴が濡れて重い。はあ牧師に戻りたい。おれが何をしたっていうんだ…あ、キリスト教では無罪なんてありえんのか。罪人なんだろ。なんせとにかくおれが悪いんだろ。
 疲れた…なんか疲れ果てた
 母校の入試説明会案内葉書をだいぶ配達した。母校の神学部を出るときは、まさか地方伝道に挫折し、連れ合いが倒れ、職を失い、こうして母校のハガキを雨に濡れながら配達する未来が待っているなど、夢にも思わなかった。
 連れ合いが精一杯用意して呉れた夕飯を貪り食ったら、気持ちが落ち着いてきた。主の御心を、もっと冷静に探求したい。悔い改め。