家庭

医師に処方された薬を飲んでいるが、喉のガビガビが治らない。唾を飲み込むとイテテ。だが、明日は絶対出勤せよとのこと。正月繁忙期の初日だからだ。なにがなんでも回復してやる!!まさに困ったときの神頼み状態で恥ずかしいが、神さまお願いします!
風邪休みをいいことに、真昼間から和辻哲郎倫理学(二)」を読んでいる。第3章第2節「家族」のところ。かなりしんどい。時代の制約だろう。夫らしさ/男らしさ、妻らしさ/女らしさ、両者の子への愛の弁証法。たしかに、昭和12年生まれのわたしの両親は、まさに和辻の論を具現化している。
だが、男らしさとはほぼ無縁のわたしや、体調に上下あり「妻らしさ」など彼女にとって暴力でしかないであろう連れ合い。弁証法で言うなら、和辻の優雅で楽観的な家族論をとおして、今の家族にとっての倫理とは何かが、逆説的に浮き彫りとなってくる。
ただし、生物学的な血縁よりも現実の家族同士の触れ合い、具体的な関係性に基盤を置く和辻の家族論には先見性もあることは忘れてはならない。アウグスティヌス「三一論」における、父子聖霊の呼称の関係性を論じる箇所にも通じる。