ひたすら救いがない・・・・・

録画しておいた『平清盛』を観たが、いよいよしんどい話になってきた。滋子が死んだが、なんだか唐突で、粗雑な死の描写に思えた。これ以上暗くするのを避けるあまり、「暗い」死の描写は一気にすっ飛ばしたような。しかし死を覆い隠したことで、むしろよけい後味悪い、陰鬱な感じ。また、後白河院が「清盛の作る国は形が残るが、わたしの作る今様は形に残らないもの」という主旨のことを語る。脚本家自身が痛感している無力感を代弁している、というのは読み込み過ぎか。史実にある程度忠実な以上、滅んだ平家をハッピーエンドに描くことは不可能ではあろうが、どうにもこうにもひたすら暗い。次回予告シーンも、怨念渦巻くのみ。ここまで観てきたのだからなんとか最終回まで食いついてはゆきたいが。
それと、清盛も後白河院も50歳を過ぎているのだが、老化を表すメイクも演技も殆どないので、第一話から何年ぐらい経ったのか、ぜんぜん実感が湧かないのも残念だ。時の厚みは、やはりベテラン俳優も織り交ぜないと難しいのだろうか。