文字と語り

 連れ合いはとっくに旧約聖書を読み終えたが、わたしはやっと詩編に入る。ヨブ記は今までと全然違う印象。42:7の、ヨブは「正しく」語ったという神の評価から逆照射され、神の回答はやさしい慰めに聞こえた。今のわたし自身の身の置き所に関係しているのかもしれない。同じ台詞であっても、それは上から目線のデウス・エクス・マキナなのか、それとも聖霊(息遣い)近く語りかける神なのか。
 吐く息が家の中でも白くなった。午後から連れ合いと散歩。合計1時間半ほど歩いたか。冬の高い空に浮かぶ雲は足も心も駆り立てる。アルバイトをしている彼女はまったく平気だったが、わたしは運動不足が祟り、そのうちへとへとに。人の気配がせず烏ばかりがうごめく公園は、廃墟の趣きもあり肌寒く、凛と心地よかった。