声が嗄れたよ

 遠方にいる友人と、ずいぶん久しぶりに話した。気がつけば2時間以上。スカイプというのは本当に有り難い。
 親族の死をとおして信仰を受け取り直しつつある友人の姿に、深い感銘を受ける。べつになにかを悟るでもなく、いつもどおり悩み、躊躇う。しかし亡くなった人からの贈り物だけは素直に受け取ろうとしている、否、受け取っている。そんな姿に。
 そのような友人の悩みや躊躇いは弱さでありながら、湧き上がるような慰めや励ましをわたしに与えてくれるものだ。どんな雄弁さや力強さよりも。