そぎおとされてゆくなかで

 今、結果だけ言うなら悲惨そのもの。いろいろな方に迷惑をかけ、結果も出せなかった。また、いろいろな方から厳しいお言葉も頂いた。ただ一つ、しかし大きな恵みが与えられている。誰に対しても感謝以外の感情が無い、ということだ。誰にも恨みや妬み、憤りがない。ただただ「ありがとう」だけ。
 前任地でも悔しいことは山ほどあった。そしてその度にわたしは「ターゲット」を見つけ、その人を恨むことで自分を正当化した。誰かを憎んで、腹いせに植木鉢やごみ箱を蹴飛ばしたりすることで、どうにかストレスを発散するという日常だった。
 しかし今回、もしかすると生れて初めて、大きなトラブルに見舞われながらも、誰をも恨まずに済むどころか、むしろみんなに感謝させていただく日々を送らせて頂いているということ。ただ主に感謝したい。