相対

 知っている教会のいくつかで、後任が決まったと情報が入ってくる。もちろんわたしなどがそこに割り込めるはずもないとは分かっているのだけれど、全く招聘の声がかからない身としては、そんな噂話にさえ心が騒ぐ始末なのだ。
 こんなときに限って、つまらないプライドが頭を擡げる。おれが何か悪いことしたかと。努力が足らないというのかと。おれは負け組かと。全て罪人の罪深い神からの背きである。
 今日も郵便物は莫大だろう。遅くなって、また叱られて、くたくたになるのだろう。今夜も何の夢も希望も感じることなく、足をひきずり帰るだろう。神様、おられるのなら憐れんで下さい。
 “わたしはあなたの行いを知っている。あなたは、冷たくもなく熱くもない。むしろ、冷たいか熱いか、どちらかであってほしい。”黙示録3:15 主よ、どうかわたしを口から吐き出さないで下さい。