これでおしまい/あともう一回

久しぶりに、身を寄せている教会で説教のご奉仕。次に説教する機会はいつか、もう二度とないかも、そういうリアルなかけがえのなさのなかで信仰を証しした。
その追い詰められたリアルさは、信徒に独特なものを伝えたらしい。多くの方々が慰めと喜びとをキリストから受け取って、わたしにそれらを返して呉れた。後の会食中のわたしの雑談にさえメッセージを読み取り、「今話された言葉、文章にして下さい」と頼まれたのには驚いた。そこにあった紙と鉛筆で慌てて書き殴り、手渡した。
もう次はないかもしれない。二度と講壇には立てないかもしれない。その緊張感を、ありがとう。しかし、もしキリストの御心に適うなら、あともう一回だけ。そんな感謝と願いに満ちた夕方を過ごしている。