そりゃ専門家は

『ふしぎなキリスト教』への、神学研究者からの反論は、たしかに正しいかもしれない。ただ、相手は新書。一般の人の読む、豆知識的な本だ。「こっちのほうが入門には適切だ」と、分厚い何千円もする専門書を出すのはどうか。そりゃあ、神学者が詳細に学術的に記した専門書なら、そっちが正しいに決まってるだろうと言いたくもなる。
しかしそれはたとえば、わたしが親鸞道元について書いてある文庫を読んで面白いと思うたびに、お坊さんがむきになって「そんな安易な本を読まないでくれ」と、何十巻もあるような仏典を読むよう指示してきて、困惑するようなものではないか。