追記

岡田斗司夫氏が、鼎談のなかで自身の母親について語っていた。お祈り中よそ見をしただけで怒られるほど厳しい、氏曰く“原理主義的な”教会に、かつて母親が通っていたと。過去形で語っていたので、それは一時的な熱狂だったのだろう。そんな母親のイメージが、彼の宗教観にも関係しているのかもしれない。
彼がとても鋭く突っ込む宗教批判、そのややシニカルな、しかし面白い着眼点は、山本直樹の漫画にしばしば登場するカルトのイメージをも連想させる。岡田氏曰く、“宗教が倫理システムと違うのは、中心にオカルトや不条理があること”。
宗教に好意的、信者の言動にも共感的ではあるが、信じる信じないとなると、また話はまったく別…そのような姿勢が、山本直樹岡田斗司夫の、リアルだがシニカルな宗教描写/批評を生むのだろうか、などと考えていた。