溜まるとたぶん観ない

死刑執行人もまた死す」は面白かったが、連れ合いは冒頭数分で挫折。たぶん、今の映画と違ってとても静かでゆっくりした展開だったからだと思われる。それでふと、大河ドラマの低視聴率を連想。
大河ドラマは50年前の形態だ。視聴者は1年かけて、ゆっくりゆっくり、物語の展開を追いかける。しかも今回の「平清盛」の場合だと、宮中の複雑な駆け引きがそのメインで、派手なチャンバラもロマンチックな恋愛もない。視聴者は1月から見ていないと作品世界への思い入れも生じにくく、殆ど途中参加はあり得ない。
今の若い人たちはとても忙しい。たぶん録画機のハードディスクには、録画物が溜まっていると思う。そんななかCMなしで45分もある、しかも毎週ある、そして1年続く難しい物語を観るにはかなりの気力が要るだろう。面白い面白くない以前に、もはや形態として限界なのだと思われる。