教会が助けを求めること

時折、教会外の方からお電話を頂く。内容によっては、警察に連絡することもある。電話の向こうで、明らかに誰かが暴力を受けていたり、相手が死ぬ可能性を持つ場合は。たとえば日曜日の朝に、教会に警官が来たりするのは、教会員の目も気になるところだが、こういうことは大げさにするにこしたことはないと思っている。
いつも警察官に言われることは、同じではある。「本人からの『助けて』ではない限り、こちらから積極的に動くことはできない」。ただ、警察に連絡する意味はあると信じている。一応、そういう危険性だけでもマークしてもらえるかもしれないから。また、警察の方も「(教会には)よくそういう連絡があるんですか?」と尋ねてくれるので、何らかの連携をとるきっかけになるかもしれないとも思う。前任地ではそうやって、来訪者の保護をしたことがある。また警察に限らず、行政の窓口とも連携したこともあった。もちろん精通した牧師なら、もっと有効なNPOと連携することもあるだろうと思う。
教会は何でも屋ではない。できないことはできないと自覚し、外部の専門家に弱みを見せ、助けてもらう。そうすることで、教会に救いを求めてやってきた人に、具体的な対策を支援することも、遅まきながらできるようになってくるのだ。