置かれた場所で

地方の小さな教会で経験を積んだ自分が、突然東京の教会に会堂守として赴任して、何を勉強させてもらったか。いちばんのそれは、「電話応対」。前任地でももちろん電話はよくかかってきたが、たいていは信徒の方の諸用、ないし幼稚園関係だった。要するに良く知っている人からの連絡が殆ど。ここの会堂守になって大いに緊張し、案の定最初のうち失敗しまくったのは、まったく知らない人からの電話に対する応対だった。上司がどこにいるのか分からず、やたらに相手を待たせたり、転送に失敗したり。あるいは、緊張してヘンテコな敬語を使ってしまったり、そこまでは言わなくていいこと(秘密にすべきこと)をうっかり口走ったり・・・・
最近ようやく(遅いな)、だいたいこういう相手にはこの程度の応対をするのがよく、また上司に報告する際にはどのように要約して伝えれば上司を煩わさずに済むのか、といったことが判断できるようになってきた。濃密な親しい人づきあいとは全く異なる、淡白で多人数の人との関わりのルール。