録画しておいた『ウルトラマン』第31話「来たのは誰だ」を観た。30歳の青年が登場する。だが、実際の俳優が数歳年上であることを見積もっても、40歳のわたしと限りなく同年代に見える。それに衝撃を受けてしまった。ストーリーどころではない。
昔の人は今より加齢が早いと分かってはいても、30歳の役どころが、あの風貌なのかぁ…じゃあイエスさま33歳って、めちゃくちゃ老けて見えるだろうな、今の眼で見たら。
【漫画】「のび子ちゃん」漫画/迷子A [pixiv]
『のび子ちゃん』か。こういうの読むと、また矢川澄子が読みたくなってくるな。のび太/のび子の両義性をとおして、少女の曖昧性を丁寧に捉えているな。
“彼女(自分)はいまだに恥じらっているのか。かつて自分がつまるところひとりの「妻」にすぎなかったのに、それ以上に夫にとっての「友」であるかのように錯覚しつづけていたことを。 ”(ツイッター矢川澄子bot
“ね、これはほんとにどういうことなのでしょうね。はた目に女らしいとうつったのは、はたしてわたし自身だったのでしょうか。それとも、わたしという女の、そのあやつられぶりだったのでしょうか。”(矢川澄子『兎とよばれた女』)
「少女」としての硝子の自己が、「少年/男根」に翻弄され苦しめられることの、傷から静かに滴り落ちる血/知を、矢川澄子はいつも語っているように思われる。彼女を思う存分蕩尽することによってのみ、澁澤龍彦『夢の宇宙誌』の少年性をも味わい尽くすことができる。倫理は保留されたままに。