追記

無任所教師となり、ぼんやりベンチに座っていた。無気力のきわみで寝転びたくなったら、ベンチのど真ん中に手すりがついていた。元気な時には気にしたこともなかった。ホームレスはホームがないからベンチに寝るのだ。ベンチに寝るなアホというメッセージは、この世からいなくなれアホという意味だ。
無任所教師としての自罰感、さらに郵便局を「逃げだした」後の情けなさの体験は、「バザーの準備があるんで!」と追い返した人のことを思い出させた。湯浅に指摘されるまでもなく、自分がやった無関心の暴力は、自分に跳ね返ってくる。
正直、今度こそまともに復職できるのか(復職できてもちゃんと投げ出さずに働けるのか)という不安さえある。立て続けの挫折というのは、徹底的に人間の自信を奪う。まあ、そんな体験をしていなかったら、湯浅の著作など見向きもしなかっただろうがw
前任地を辞める直前、たまたま遠方より来訪していた先輩牧師が励ましの意味で、こう仰った。「牧師に復帰できなかったらな、働いたらええねん。働いて社会勉強せえ。おれだって神学生の時代はずいぶんいろんなアルバイトをしたぞ。」そのときはわたしも笑顔で答えたが、後にその言葉を恨んだものだ。