宗教とディズニーランド

あらためて岡田斗司夫氏の、「なぜ宗教が必要なのか?ディズニーランドで十分じゃないか」という言説を思い出していた。
今はどうか知らないけど、英国などで「ジェダイ教」という宗教の教会が出来たとニュースになったことがあった。スターウォーズの徹底したファンが、作品中重要なキーワードである「フォース」を信仰するようになったものだという。ひょっとしたら同じような道筋でガンダムの「ニュータイプ」を生きる糧にしている人だっているかもしれない。
アニメやSFだけではない。熱烈なジョン・レノンのファンにとって、ジョンはほとんどキリストのようになっている。数年前に見た『チェ』という映画では、チェ・ゲバラはほぼキリストとして描かれていた。岡田氏がディズニーランドをもって挑戦した言説は「こうしたファン心理と宗教との違いを述べよ」という意味なのだろう。
もとはエンターテイメントであったものが、熱烈なファンがその物語を生きるようになって、そのキャラクターなり出来事なりを、生きる上での根源的なアイデンティティと見なすようになる過程。熱烈なコレクターの姿にも、そういう生きざまを見ることがある。それと宗教との違いを言ってみろと、岡田氏は言うのだろう。