2012-06-13から1日間の記事一覧

傷を負う

映画『司祭』(1990年、アントニア・バード監督、ライナス・ローチ主演)を観た。同性愛に苦しむ若いグレッグ神父。父親による性的虐待に苦しむリサ。リサは神父に告解をするが、グレッグは司祭の規律のため、告解の内容を救済組織等に通報できない。彼は結…

伝承と出遭う

“例えば、中世の終わり頃と宗教改革の時代に、西方教会の神学論争の中で、聖書と伝承(伝統)の関係という問題が激しい争点となったのは、統一された体系の犠牲の上でのことであった。伝承は啓示の独自な源泉であるという理論の支持者たちは、伝承と使徒的継…

羨望と敵視と自分の道と

まったく勝手な空想にすぎないが、モンタノス主義に正統的教会が抱いた危機感は、たんなる敵視だけだったとは思えない。聖霊のリアルタイムの活動をありありと信じる人々に対して、伝承を静かに守り続ける制度的教会は戸惑ったのかもしれない。現代メガチャ…

維持することと新しい知らせと

ペリカンの説明によるモンタノス主義の説明を、マクグラスの『プロテスタント思想文化史』を思い起こしつつ、とても興味深く読んだ。ヨハネ福音書14:16以下にも「弁護者」として登場するパラクレートスの活動を、世の終わりの聖霊による預言活動として信じた…